着ぐるみ(ソフビ可動改造解説・後編)
前回ウルトラマングルーブを作ると言ったな、あれは嘘だ。
どうも、タクムです。いやー、グルーブのソフビがどこを駆けずり回ってもないもので、困ってしまいました。仕方ないので、代打としてコイツを刻んでいきます。
ウルトラ怪獣シリーズのウルトラマンベリアルで解説してきます。
前編はこちら↓
それでは始めていきましょう。まず、どこを可動化させるかを決めます。今回(というか、大体のウルトラマンは)こんな感じ。
- 首
- 肩
- 肘
- 手首
- 腰
- 股関節
- 膝
これらの部位を可動させたいと思います。タグを取り除いたら、まずはソフビの接合部分を外していきます。
人型のソフビは、基本的には上半身、両腕、下半身の4つのパーツに分かれているので、これらを全て外します。外し終えたら、接合部分を切除しましょう。
↑未加工の右腕に対して……
↑加工した左腕。接合部のジョイントがなくなっています。
同じ作業を右腕と下半身に施すとこんな感じに。
もう後戻りは出来ない
それでは最重要にして鬼門、関節ごとの切り分けを行います。
上半身からやっていきましょう。一体成形となっている首と胴体を切り離します。
ベリアル陛下は、首と胴体の間にそこそこ深いモールドがあるので、それをなぞるように切断していきます。作業はデザインナイフでやるのがオススメ。
背中のヒレをニッパーで切って、上半身は完了。
ストルム星人発狂待ったなし
次に腕、肘と手首の分離。手首に関しては簡単です。モールドに沿って……
ちょちょいのちょいと。
これでOK。問題は肘。肘にははっきりとしたモールドはなく、元々の造形にある、腕の曲げをガイドにするしかありません。そのため、的確なアドバイスは出来ず……。とにかく、切る前の確認が大事です。
右腕もバラバラにして完了です。
これでよし
次に下半身。これが厳しい。腕よりも遥かに厳しいです。覚悟を決めてやりましょう。幸い、ベリアルには上手い具合のモールドが入ってます。では行きまっしょい。
赤いラインをなぞるように切っていきます。
次は膝。これは肘と同じように、しっかりと確認してからスパッと。
完了。それでは被せていきます。被せる順番は、
- 腰
- 太もも
- 足首
- 胴体
- 頭部
- 上腕
- 二の腕
- 手首
の順。では行きます。
腰をセット。
太ももと足首をセット。この時、ビニールテープで太さを調節しました。
胴体と首をセット。太さをテープで調節。
腕のセットについてですが、ここは詳細に解説してきます。前編では手付かずだった、腕の芯となる針金。これにビニールテープを巻いていきます。
斜めに巻きつけています。理由は脚と同じ。そして上腕、
二の腕、
手首の順でセット。左腕はソフビごとの個体差で、二の腕と手首の「抜き」が中空ではありませんでした。ここは2mm径のピンバイス(ドリル)で対処。右腕の「抜き」は中空だったので、テープの巻き具合で調整。
これで……!
「ウルトラ戦士の心なんて、何万年も前に捨てたよ……!」
ウルトラマンベリアルの完成。可動範囲については省略します。何故なら、ソフビごとの個体差や被せ方によって、可動域は変わってくるからです。その代わり、少しでも参考になるようなポージングをさせてみました。いつかはギガバトルナイザーを入手したいところ。
「デスシウム光線!」
「待っていたぜぇ、ゼロォ……!」
今回はこんなところで。前後編合わせて、このソフビ可動改造解説を見てくださった皆さん、是非とも可動化に挑戦してみてください。それでは、また。
なんとなくベリアル陛下の方が強そうに見える